先日フレームのみで納車したお客様が組みあがった雄姿を見せに来てくださいました。
わざわざお越しいただけるなんて職人冥利に尽きます。
かなり個性の強いMTB。
乗り味もじゃじゃ馬でわがままで可愛く思える楽しいものだそうです。
とりあえず楽しく乗れているそうで安心いたしました。
お客様ご自身と会社の方で塗装されたそうですが、美麗なクリアがかかっておりました。
下地も丁寧に処理されていたのでローフィニッシュでのある程度錆が出にくいでしょう。
この自転車で苦労したのはこのシート部。
シートチューブを綺麗に曲げるのも大変ですし、接合も特殊なので二重の大変さ。
さらにはシートステーまでセグメンタルの三重苦。
鉄であれば可能な限りどんな形状でも、と謳っているので可能であれば頑張っちゃいます。
某メーカーの某モデルを概ねモチーフにというお客様のご要望での仕様ですが、素材が異なるのと、細部仕様がまるで違うので、乗り味は全く異質なものに。
後学のために感想をいろいろ聞かせていただきましたが、ジオメトリーが似ていてもこうも違うかと勉強になりました。
ちなみに当工房では、だれでも連想しうるような模倣仕様はお断りさせていただいてますのでご注意を。
今回は素材も違うし雰囲気が激変すると思えたのでOKです。
自転車道、まだまだ追及し甲斐があります。
まだまだ未熟者、これからも貪欲に高みを睨みます。
ありがとうございました。