ブログの更新が滞っておりまして申し訳ありません。
手間をかけすぎているのか、自分の手際が悪く、ブログ更新を楽しみにしてくださっている方や、完成をお待ちいただいているお客様にはご迷惑おかけしております。
それと最近は完成後の納車待ちが平均的に非常に長く、工房奥の事務所はモノで溢れんばかり。
完成をオーナーさんに見ていただかないと全体写真はアップしない主義ですので、新作の紹介もできぬ状態です。
最近の未公開フレームは10台弱、お早めの引き取りにいらしていただけますと助かります。
そんな状況なので新作的ネタはまだです。
自分の通勤車をアップデートしたので、その紹介でも。
自分のライフスタイルは自宅から工房まで片道約14kmの往復の毎日。
自転車は移動に欠かせない道具であります。
道具として何をしたら美しいかと言えば、ルックス云々よりまず使いやすいかどうか、というのが大事。
巷ではシクロ車などが盛り上がっておりまして、オーダーも多いです。
シクロはダートもオンロードもこなせるマルチパーパスな素晴らしい車種、ここで勧めることもなく増えていくことでしょう。
(一応シクロモデルも開発中です、お楽しみに。)
しかし、自分のように街中の移動でしか乗る機会がないようなライフスタイルの住人にとってはもっと用途に特化した自転車が良い。
街中で高い性能を発揮するのがコミューターバイクかと。
いわばママチャリです。
自分の通勤車がそれに当たるかと思いますが、ドロップハンドルを付けていたので、ツーリング色が少し強いようなルックスだったので、ステアリングまわりと細々した箇所をカスタムしました。
以前に比べたらゆったりとしたルックスと乗り味となりました。
ドロップのほうが力を込められる印象ですが、自分のように大した足もなくゆったりマイペースに走りたい人間にはこういったハンドルがぴったり。
ハンドルはSimworksのGetaround Bar、握り心地、ルックス、タフネスさ、どれも最高。
その他、モノグサな自分にとても効果のある仕様がいっぱいです。
羅列してみます。
突然雨降られても泥除けが体をクリーンに、そして濡れてもフロントディスクブレーキで制動力確保。
装備品が多いのでシンプルに見せたい、けど変速はしたいということでつけた内装ハブ。
そんな重量超級の内装ハブのおかげで重量が増してしまったリアはリムブレーキにて少し軽量に。
夏場にバッグ背負ってストラップ部の大量の汗をかきたくないのと、鬼フィレットで凝った肩に荷物を背負いたくないことで付けたリアキャリア。
パニアも考えましたが、自転車降りたときのパフォーマンスが普通のバッグのほうが優れていたので、バッグをドカッと置き、素早く締めれる付属のストラップで固定するのが自分には最適です。
鍵を持ち忘れたりする自分なので、キャリアにU字ロックホルダーを付けたので忘れることがありません。
パンツの裾バンドも面倒くさいし、忘れがち。
だからチェーンガード装備、それだけでは少しだけ油が付着するのでバッシュガードも合わせて装備することで、裾をいちいち捲ることもなく自転車に乗れます。
センタースタンドも装備でどこでも停車がしやすいです。
フロントに搭載したハブダイナモは夜道を明るく照らしてくれます。
Schmidt Eduluxというクソ高いライトを使っておりますが、これが値が張るだけあって最高です。
照度、ルックスともに素晴らしく、使ってみると納得。
電池交換、ライト取付忘れ、点灯し忘れは勿論なし。
コスト少し下げるのとリアハブと統一感持たせるためにハブはShimano Alfineです。
全体のルックスはビンテージパーツを一切使わない、ネオクラシック感というコンセプトです。
昔の規格をそのまま使うのではなく現代の規格を多数用いて、性能向上も図っております。
性能ばかりでなく所有欲を満たすのも大事かと思うので、使える箇所で大好きな真鍮を多数使用。
てな感じで考えて組んだ我が通勤コミューター。
すべてコテコテの高級品を使っているわけではありません。
シンプルで安い気の利いたパーツも所々に使うというのが、さりげなくて自然で好み。
かなり装備品多いわりにはくどくなく組めたかと。
乗ってる本人が何を持って気持ちよく走れるか。
懐古主義と時代に沿った仕様の織りなす雰囲気、性能と所有欲のバランス。
自分がこの自転車に求める性能はこんなところ、必要以上の軽量とかはあまり求めておらず、長く付き合えるシンプルさと強度を重視しました。
まあ軽くも組めるのでご要望あれば伝えてください。
正直、作っている最中はシンプルすぎるようなフレームに物足りなさも少しあったような気もしますが、乗っていくほどにますます気に入っております。
コイツとは相当永く付き合えそうです。
今のところ、自分のライフスタイルにおいてはこれ以上の仕様が思いつきません。
いままで様々な自転車に乗ってきましたが、今回だけは違った感覚があります。
自分の道具としては行きついた感すら感じます。
悲しいやら楽しいやら、コイツのカスタムももうすぐ終わってしまいます。
私物自転車製作は当分しないことでしょう、その分お客様のフレームや展示車などに力を注ぎます。
20年、30年、この自転車に乗っていられるでしょうか。
乗っていられるとしたら、さらなる輝きを放ってくれていることでしょう。
メッセンジャー業務で培った経験や街メインで乗っているお客様のおかげで、ジャンルカテゴリ車種問わずストリート仕様は自信を持ってます。
ストリート使用ならではのパイプ使い、ルックスの持って行き方ってのがあります。
Rew10の真骨頂はここでしょう。
オジサマになってもずっと乗れるコミューターバイク、いかがでしょうか。
少しずつオーダー増えてます。