突然ながら明日9日は工房休業させていただきます。
誠に勝手ながら申し訳ありません。
当工房のフレームには銘が切られます。
骨董品や日本刀などに刻まれているようなものです。
独学ゆえに古の先人の離れ業にはいまだ及びませんが、少しでも近づきたいと日々精進しております。
前と比べたら大した力を使わずともしっかりと柔らかくコントロールできるようになった。
力入ると良いこと無し、ゆるくゆるく。
味を出すため深く切っているので、肉厚のあるハンガーパイプに切っております。
画像のように製造年の干支・季節・自分の名を下側に切ります。
これはご指定がなくとも必ず切らせてもらいます。
製作の最後の締め、大事な工程です。
そして当工房フレームの製造番号になる、ご依頼主のご希望の銘を上部左側に切ります。
多いのはフルネーム、名のみ、お子様の名前、座右の銘などなんでもよいです。
英文字も承っておりますが、やはり古来の業ゆえに英文字の雰囲気は今一つとなります。
七文字ぐらいまででお考えください。
ご要望に応じてヘッドチューブに切るケースもあります。
お客様が是非目立つところに切りたいというご要望があるときに切っております。
銘切は目立たぬところに切るほうがオススメではあります。
骨董品も日本刀も目立たぬ箇所、全く見えなくなる箇所に切ってあるのが多く、自分もその考えが粋と思います。
最後の字、"作"の字の最後の一画は相変わらずわざと切ってません。
万物は完成した後は崩れゆくのみという古来の考えに基づいております。
だからフレームは未完成、何を以て完成とするかは所有者次第。
手作業の証、責任の証、魂込めた証、色んな思いが銘として刻まれます。
もう立夏、切る度に季節も感じる。