削。

 

 

 

 

 

 

 

移転して広くなったにも関わらず、四畳半イナバのためにそろえた小さな卓上機を使い続けております。

大きな機械には憧れますが、少々貧乏症ゆえに今まで頑張ってくれた愛くるしい機材もとことん使い倒してあげたいわけです。

 

 

今の機材を残したまま新しい機材を入れる場所と資金がないので、今の機材で最大限できる加工を。

 

スペック不足の扱いにくい小型マシンをもっと使いこなすことができれば、今後訪れるかもしれない剛性溢れる大きな機材を手に入れたとき、さらなる良い工作ができるはず。

と、少し言い訳的に物欲をおさえつつ、道具を使いこなす腕を磨いています。

 

 

 

 

 

 

 

塊削。

 

 

本日はクロモリブロックを切削。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実は板。

 

 

バイスを緩めれば実は8枚の板。

 

フォークの爪をクロモリ鋼板からまとめて切り出している作業。

切断機で切り出した状態では寸法精度がいまいちなので、板の精度をまとめるための切削。

4本分のエンドを作ります。

平面整えたところで今日の作業は終了。

月曜からは9mmシャフトの溝を切削し、フォーク製作にかかります。

 

ほんと地味な作業です、 作り手の日常は極めて地味なのです。

こういった地味な作業を怠らずやっておくと、後にフォークの形になった時に精度良くきまります。

 

 

 

 

ビッグモンスターなバイク、とある世界の頂上を目論む男のバイク、新サンプル等に使います。

 

レーザーカット等が主流の時代に、こんな作業しているような奴も少ないかと思う。

古い雑誌に鋸でエンドを切り出しているビルダーさんを見て、ロマンを感じたのを憶えています。

 

 

商売的には不向きな方法かもしれません。

手間をかければ良いというわけではないというのもわかっていて、出来上がるモノが良ければプロセスなんてどうでも良いとも思います。

がしかし、必要な手間を省き、手間を避けるようにはなりたくはない。

自転車以外のモノでも、何か非効率で古き良き作業工程をしているような人の魂の入ったモノに興味がわくのです。

純粋に職人、作り手として大事な事とは何かと、突き詰めていきたいと思ってます。

 

 

モノの価値が下がり、大量に供給されたモノがあふれる時代に逆らうように、非効率な仕事、とことん手間のかかった作業を極めてやろうじゃないか。

 

 

 

 

と思いつつ、その果てしない作業にしばしば心が折れ、やらねば先は無いと立ち直るという日々...

 

手間を惜しまぬ心がけが、きっと己の目指す先の近道になるのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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