先日フレームを納車したお客様ご自身で組んだ自転車を見せに来てくれました。
フレームのみの納品だと組みあがりが見れないので、やはりお越しくださるのは嬉しく思います。
p>
カラーはまたもやRew10らしい、かなり濃いめのクリアネイビー。
当工房でオーダーされる方の感性はやはり、皆さんこんなダーティ具合。
色付ローフィニッシュというのが日光が当たらないとわからない濃さです。
日が当たるとペーパー研磨跡が塗装に下に見えてきます。
なんとも渋みのある激好み塗装です。
長い距離だと一度に100km乗られたらしく、累計で200km超は乗られたそう。
調子は良好でオーダー車とはどんなモノか、というのは感じていただけました。
このフレームにもRew10ならではのジオメトリーが組み込まれています。
様々な効果を見込んでのサイジング、気に入っていただけて光栄です。
こちらは最近一押しさせてもらっているエンド。
推してる分、人気です。
何故推してるかと言いますと、優れモノだからです。
まず小ぶりで見た目すっきり、シンプルな造形が好みな方に非常にオススメです。
そしてクロモリフレームでは少し珍しいリプレース式のリアメカハンガー。
このハンガーはステンレスでできてまして、表面処理不要です。
ステンレスは粘りのある素材なので、曲げ直しも可能でアルミよりも非常に折れにくい。
最悪折れても交換できるので、かなりロングライフなエンドになりうるということです。
当工房に常時数セット在庫しているので、折れたらすぐに交換できます。
というおいしい事の多いエンド、すっかりうちのスタンダードになってます。
このフレームの最大の特徴であるヘッド。
上が1 1/8(通常のオーバーサイズ)、下がインテグラルの1 1/8です。
最近幅をきかせてきているインセットではありません。
フォークもテーパー等ではなく、通常のOSです。
どうしてもこの組み合わせがしたい、というお客様のご要望。
構造的に問題無いとこちらが判断し、製作可能の範囲であればなんでも形にするのがRew10のカスタムビルド。
お受けするということは、不具合が出ない自信のある仕様であるということです。
実際の製作はヘッドチューブは通常のOS用はもちろん使えず、インテグラル用も使えません。
ロウ付け、旋盤加工、フィレット研磨を駆使して特殊ヘッドチューブを作りこみました。
このお客様オンリーのワンオフヘッドチューブとなります。
上側にも少し段を付けて下と合わせたのはお客様のデザイン要望、細かなご希望にも応じます。
風変りなご要望でも不具合のでない実現可能な仕様であれば本気で作ります。
セオリーと概念はときに製作を助けてくれるが、ときには邪魔をする。
とらわれすぎては進化を妨げる。
そんなことをモヤモヤしながら、少しセオリーをぶち破ってみた今回のフレーム。
前回の36erはぶち破りすぎな仕様。
でも両方大事なのはやはり基本。
基本を追い込めば良い応用が効いてくる。
たぶん根暗&引き籠り性分なので、今後もモノで語ります。
無骨、シンプル、タフ、快適。
そしてちょっとした個性、うちらしさが色濃くでた一台でした。