2014年1月アーカイブ
昨日夜間~本日朝まで、メールソフト不調によりメールが受信できていなかった恐れがあります。
該当する期間内にメールを送ってくださった方で、今まで返信が無い方はおそらくこちらに届いておりません。
お心当たりのある方、大変お手数ですが再度送ってくださいますようお願い致します。
ちょうどやりとりしていた方もいるので、返信なければ再度送信お願いします。
ご迷惑おかけします。
宜しくお願い致します。
隆天
昨年作らせていただき、タッグを組んでいるお馴染みブルーラグで先日組みあがった一台。
著名な声優さんのお客様ですが、忙しいお仕事の合間に見せに来てくださいました。
今回はシンプルなロード。
フレームの造形はモノステー以外目立つ個性は控えめですが、目立たないながらもジオメトリーやその他細かい箇所にRew10スパイスを織り交ぜております。
当工房の定番のカーボンフォークWound Upと、お客様装着率9割前後のクリスキング。
クロモリに相性良すぎる組み合わせでしょう。
キングのパープルを少々効かせ、鈍く輝くスペーサーとヘッドバッジとフィレットの真鍮。
シンプルなフレームを引き立たせるべく、サドルのグラフィックでちょっとした遊び心を。
ブルーラグによる組み付けならでは個性も少し香る。
主に都会で効率よく楽しく移動するための道具。
時には遠乗りもされたいというご要望。
しっかりと盛り込みました。
人馬一体でポジションは勿論の事、乗った佇まいまで考慮してのジオメトリー。
ポジションだけなら市販車でも十分に出せる、オーダー車ならではの個々の好みまで反映したビルド。
眺めて良い佇まい、乗ってなお良し。
ごく普通に扱いやすく、各部ディテールや乗った姿にもくどさや違和感のない全体の雰囲気。
良質かつ自然、細かな箇所に気の利いたような、そんな自転車を目指しています。
今回も乗り味含め気に入っていただきました。
良きお客様のおかげで自信になります。
あれこれ考えだしたジオメトリーと、手間をかけた製作が報われます。
シンプルの中にあるごく僅かな個性。
そういったところに己が進むべき細い道が見えています。
2年越しのカスタムがやっと終わりました。
おおよそ2年前、旧いMONGOOSE DECADEをカスタムしたいとご依頼を受ける。
たしか最初はフォークにUブレーキ台座を取り付けるのと、芯出し修正。
納品し加工箇所の問題は解決したものの、その後組み付けをされた模様で新たにむず痒い箇所が。
またお問い合わせを頂戴し、ジャイロのために必要なアウター受けを設置。
またまた繰り返し、今度はジャイロの上側のアウター受けをお手持ちのステムに設置したいというお問い合わせを。
またまたまた繰り返し、ステムをベタ下げするとジャイロ可動部が干渉するのでしっかりと保持しながらクリアランスを確保する特殊パーツを作って欲しいというお問い合わせを。
『またお世話になるかもしれません。』と言われ、いくらでもお付き合いするのでいつでもお待ちしています。と毎度の如く返す。
またいらっしゃるかなとお待ちしていたら、今度は作業依頼ではなくやっと組みあがったよと見せにいらしてきてくださった。
こんな短い文章で書いたり、写真で見るほどあっけないものでないですが、この方のご苦労と繰り返し繰り返しの作業が色々詰まった一台です。
自転車を一台問題なく作り上げるというのは思う以上に本当に大変なことですが、特殊なものや旧いものとなると予測もできない事が多いのでなおさら大変な内容となります。
自転車って乗り物は一か所ダメだとたちまち動作しないので、きっちり行うほどに難しい内容となります。
このお客様は他だとできないような加工なのでと、理解も深くうちを信頼してくださり足繁く通ってくださいました。
どんなものでもどんな組み合わせでもなんでも加工ができるわけではありませんが、信頼してくださるのであれば己の出来る最大限でお応えするしかありません。
色々と大変な作業もありましたが、今となれば良き思い出。
完成してほっとする反面、一抹の寂しさもなくもない。
一台を完成させるカスタムで、ここまで根気よく何度も通ってくださった方は稀です。
熱意を感じるとお応えしたくてたまらなくなる性分です。
なにはともあれ、ありがとうございました。
Rew10worksは自転車という道具をオーダー製作させていただいている工房。
そんな道具感が色濃くでた一台。
日々の通勤や散歩、時にはパニアにどっさり荷物を積み長旅も。
日常の足としてゆったり快適に、重い荷物にもへこたれない頑強さと、味わいあって飽きずに末永く付き合える一台を。
こんなご要望でお客さんと一緒に突き詰めていった結果生まれた一台です。
実用車と旅行車を混ぜ合わせ、ブレーキも二系統つけられる汎用性のあるフレーム。
装飾の類の仕様はほぼ省き、パーツもヘッド以外はリーズナブルなグレードで概ね構成、型落ち品も多く使用、良い意味で気の抜けた道具です。
このオーナーさんはトライアスロン等もやられている猛者ですが、こういった車種の抜きどころをよく理解されています。
高級品や最先端のモノで固めるのも勿論恰好良いですが、こういったどこか良い野暮ったさがある組み方は自分も好み。
肉厚チューブのフレームとパーツの多さで重量超級ですが、意外と走ると好評価いただきました。
抜群の安定感と強度で安心して使い倒せることでしょう。
しっかりとした強度があるものは剛性と安定性にも富んでいるので、ゆったりとした用途では良い効果が得られます。
非スポーツ車的意味合いが強い自転車ですが、日常使用においては非常に快適なものになります。
レースと日常使用では性能の出し方が全く異なります。
シンプルなので非常に細かな個性ですが、うちならではの工作で作らせていただきました。
日常に欠かせないような、ついつい自然と乗ってしまうような下駄になれば幸いです。
美術的でなく、日々使う道具として追い求める美からの雰囲気。
今後も探求します。
癸巳年最後作。
今年は甲午。
干支というのは十二支でなく、十干を組み合わせて60年周期。
同じ干支銘を切れているとすれば90歳過ぎですから。
また同じ干支の銘を切れる可能性がほぼ無いと思うと感慨深いです。
そんな歳で手間のかかるフレーム製作が出来ている気がしません。
いつまでこの仕事ができているかなどわかりもしませんが、続けられるならば続けていきます。
あけましておめでとうございます。
本日より今年の営業を開始してますが、初日は年末年始でがっつりと溜まったメール対応と事務作業で製作作業をすることなく終えました。
明日から製作となりそうです。
いきなりの忘年会にお集まりいただいた方々、本当にありがとうございました。
リピートオーダーくださっている方々や、製作中の方々、関連の皆様にお集まりいただきました。
個展以来多くのオーナーさんが集まり、濃厚な会でした。
また来年やろうかと思います。
またオーナーさんが増えていくと思うと嬉しくもあり、気が引き締まります。
カスタムフレームビルドで生計を立てるのは楽ではないですが、今年も自分なりに進みます。
何処かを目指すような感じではなく、Rew10ならではの道を。
それでは今年も宜しくお願い致します。