ユーザーさんからお声を数々頂戴しております。
いくつか紹介させていただきます。
まずは以前紹介させていただいた五號機達磨を乗っていただいているK氏。
東京お越しついでに遠路はるばる山形から先日の個展にお越しいただき、諸々近況を伺いました。
ブルべ走破のための達磨製作のご依頼でしたが、ここまで300km、400km、600km完走。
これがいかに凄い事か、達磨に乗った事ある人にしか理解できぬ領域かもしれません。
通常のダイヤモンドフレーム形状の自転車というのは、ハンドル・ペダル・サドルの三点に荷重が分散し距離乗っても快適に走行出来るような素晴らしき英知が詰め込まれています。
しかし、達磨はこの基本構造になる以前の言わば旧式、設計上の都合でかなりの荷重がサドルへと圧し掛かります。
自転車にかなり慣れている人でも少し乗るとお尻が痛くなります。
自分もプラむき出しような硬いサドルでもある程度痛くならない尻ですが、達磨は以前に50kmも乗ったら尻が痛くて仕方がない。
39時間乗り続けたということでしたが苦痛は相当なものだと想像できます。
強すぎる精神力に心底尊敬します。
この強い精神の持ち主を自分の自転車が支えることが出来て、これほど嬉しいことはありません。
己の製作が癖の強い達磨でも600km走破出来たということは今後の自信に繋がります。
この次は1000km、もう限界とおっしゃっていてこれまででも十分凄いですが淡い期待を抱いてしまいます。
本当に有難うございます。
続いて、密かにサポートを続けている生涯マガジンの84がRew10のフレームに駆り、東北行脚にでており先日無事帰ったと連絡が入りました。
東京to会津若松to石巻、下北to恐山to七戸十和田という距離おおよそ600kmの旅路。
途中なんのトラブルもなく無事走破。
ガッチリ作った甲斐もあってか、荷物積んでの旅路もびくともせず行けた模様。
現状はSS仕様ですが、変速無しで大したものです。
今後はもう少し楽したいとの事で変速仕様にしたいという事ですが、こんなこともあろうかと奴のフレームはSS兼ギアード仕様に作ってあります。
外装変速機だろうと内装変速ハブだろうと難なくインストール可能。
こういった旅などでに使われるのは、道具としてのうちのフレームの真価が問われる。
見た目だけで乗ったら大した事ないみたいな、上辺だけの製作は好みません。
この男も行動をもって、自分のフレームが実際に使えるものだと証明をしてくれています。
次回もまたどこかへうちのフレームを連れていってもらいたいものです。
お疲れ様でした。
続きまして、以前納車させていただいた青20号のお客様からもお便り頂戴しました。
うちの少々無骨好みな世界観を汲み取っていただいたのか、写真からそんな雰囲気が漂います。
ダブルレバーの位置等、シンプルながら細かなカスタム仕様が盛り込まれた一台です。
現物パーツの動作確認と収まりの良い位置決めをしながら作らせていただいたので、細部に抜かりありません。
こちらはまだ納めてから比較的日の浅い自転車ですが、言うまでも無く上記2台やその他今まで作らせていただいた経験を用いつつ作られているので、末永いお付き合いをしていただけると思います。
コシと伸びがあるフレームと気に入っていただけました。
ご結婚の区切り的にご依頼いただいた一台。
自転車を見てその素晴らしい瞬間を思い出していただければ幸い、と入魂させてもらいました。
乗っていると自然に入る塗装キズ等も年輪として、素晴らしい人生の傍らにしていただきたいと思います。
本当に良いお客様ばかりで感謝感激雨霰、こちらが申し訳ないぐらいでございます。
ユーザーさんの支えあっての今日である、と強く心に刻みつけております。
今までの方も大事ですが、今後のユーザーさん方にも同様の心構えで製作をさせていただきます。
続けるにつれて意識が甘くなっていき評判など下がろうものなら、今までのユーザーさんが何より悲しむことでしょう。
そうならないように横道逸れず良き向上を目指していきますが、これまでご依頼くださったお客様への感謝でもあります。
僅かばかりでも良いフレームだったのだな、と感じていただけるように気を抜かず時にリラックスもしつつ、Rew10なりの高みを目指します。
展示会やメディア等でなく、ユーザーさんにこそ賞されたい。
すべてにおいて完璧な対応など自分ごときに出来ないですが、せめて心意気の感じられる製作を。
乗ってナンボ、支えあってのRew10works。
片時も忘れません。