TUBE

 

 

 

 

 

 

 

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フレーム作りにおいて材料チューブ選別は肝心な項目です。

 

大きく分けてレーシング・スポーツ・日常実用等の自転車製作がRew10にはありますが、一台一台使用する材料が当然すべて異なります。

 

 

お客様からは指定を受けずオーナーさんのご要望と使用用途を伺い、なかなか難しい箇所でもありますからこちらのお任せで選別させていただく事がほとんどです。

 

 

日本のビルダーですから材料も日本、主にカイセイさんのチューブで作られることが多いです。

でも良いと思うチューブはカイセイさん以外にもあるので、ミックスして使用します。

 

 

 

世のフレームには使われているチューブのステッカーがよく貼られています。

何処のチューブメーカーでどのグレードを使ったかが記されています。

基本的にこれが意味するのは、フレームを構成するチューブのすべてがそのメーカーのそのグレードで揃えられているという事です。

 

 

 

うちのフレームはこれまで数百ほどありますが、チューブ銘柄のステッカーが貼られたものは今まで一本たりとも存在しません。

基本的に各メーカーのチューブをミックスして使うのがRew10では当たり前。

なので揃え意味のチューブのステッカーは貼れない、貼るとすれば箇所チューブ毎に貼ることになり当然少しクドくなる。

Rew10のフレームはマテリアル以外にもいろんなものを込めているので、チューブ銘柄を対外的に見せる重要性もあまり感じないのもあり貼ってません。

 

 

 

 

うちではすべての箇所をグレード揃えて使うのを有効としていません。

個々の特性を考慮し、数多あるチューブの中からどのチューブがその人のフレームの部材に適しているか、各々の箇所一本一本選別して使用しています。

 

 

当工房で重視するのは外径と肉厚、そしてバテッドの切り位置。

メーカーによってバテッドの位置関係や肉厚など僅かながら違いがあります。

メーカー情報を鵜呑みにせず、入荷した現物チューブの中を覗き込み、デプスゲージで肉厚変化箇所を確かめてから使います。

 

強度が要求されるフレームなども頻繁に作りますが、バテッドの無いプレーン管を用いる事も多いです。

 

外径と肉厚は剛性と強度のバランスにおいて重要項目、おろそかにできません。

外径は内容も視覚的にも剛性感など変わりますが、肉厚は目に見えませんが剛性及び強度が変化します。

重量も勿論変化するので、考慮せねばなりません。

 

 

目に見える外径はその自転車の雰囲気作りにおいても大きく変化の在る箇所。

クラシックに組むなら少し細い方が雰囲気出しやすいですし、現代主流なのが昔よりも少し太いので現代的なフレームなら少し太めが相性良い。

車種においても基本的な外径の在り方のセオリー的なものがあったりします。

どういった性質であるかが決定される箇所でもあります。

 

 

 

 

写真のチューブは大半が楕円につぶされエンド側尖端が急に絞られたチェーンステーですが、これは剛性感に富み踏み味にコシが出ます。

体積がある分中腹が薄めなので、凹み耐性は僅かに低い。

主にレーシングかスポーツ用途向け、日常実用には向かない。

 

ごく一部の例を挙げればこうやって選別していますが、実際はこういった事をもっと色々と考慮して様々な構成がされます。

ただでさえ長文なのにもっと長くなってしまうのでブログではこれ以上は割愛しますが、ご相談にいらしてくださった方には説明しています。

 

 

 

しっかりと汲み取って材料選別を行うのは本当に大事です。

適したチューブを吟味し、 そしてきっちり考えぬいたジオメトリーで組めばその人の自転車ライフをより良くしてくれる一台の完成となります。

 

良いモノ作りたいという心意気が一番大事だと思っていますが、心意気だけなんかではプロとして話にならない。

まあこういった箇所を探究するのも心意気の一つではありますが。

 

こうして持てる手を尽くして日々製作しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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