ご依頼いただいたF氏のCXフレーム。
世間様で主流の44㎜ヘッド、うちのオーダーでは珍しい仕様。
合わせるフォークによってはこの選択肢以外が少なくなってきている昨今のパーツ事情。
付けたいパーツに合わせて作れるのはオーダー車の強みです。
塗装してもくっきり見える銘。
意志疎通しやすく仕事に対する考えが合致しているZ-WORKSさんの塗装。
やはり塗装後に塗膜で埋まってしまうよりはこうやって視認できるほうが良いです。
何も伝えずともこういったところで我が仕事を引き立ててくださっていて有難い限りです。
REW10のフレーム及び当工房で改造などをしたフレームなど、すべてZ-WORKSさんで塗られます。
ワイヤーリードを取り付けると写真のように隠れてしまい、少し残念に思う方も今までにいらっしゃいましたが、銘はこれで良いのです。
骨董品などは見えない底面などに刻んであったり、日本刀も柄に隠れた茎(なかご)の部分に刻まれるものが多い。
見せる仕様ではないのが銘切の粋というもの。
刻んであること自体に意味があり、装飾ではないのです。
銘に宿った我が念の片鱗でも感じていただければ幸いです。
感謝や責任など、様々な信念を込めつつ、ここに魂を宿します。
最後の一画をあえて刻んでいない未完の産物。
どう完成させるかは乗り手側にお任せです。