以前にご依頼いただいたフレーム製作、先日塗装前の完成披露をさせていただいた。
数多色々経てやっと完成するわけですが、REW10の製作は直にお会いし相談することから始まります。
お客様から抽象的でも良いので乗り味、使い勝手、持って行きたい雰囲気やルックスなどを伺って、こちらが具体案を提案するのがいつもよく行うオーダーの進行方法。
決める事は多かったりすることがほとんどですが、難しくはありません。
寸法指示や極細部まで指定される場合は極めて少ない事例で、こちらから色々案内しますのでわかる範囲で十分です。
ジオメトリーや細部はこちらからの提案を基に構築していく事が多いです。
難しい事はこちらで考えさせていただくのがうちの基本です。
一個人の乗り手専用車であり、使うご自身に心底気に入っていただくのがREW10の仕事。
オーナー様にとことん永く可愛がっていただけるような自転車を目指しております。
こだわった結果にオーナー様以外の方に気にしていただいても気にされずとも、乗り手と作り手が納得出来てさえいればそれで御の字。
対外的に賞賛を得れたりするのも勿論嬉しいですが、それはいつも二の次でご要望の具現化を遂行します。
今回作らせていただいたのは一見普通なラグフレーム。
見る多くの人が個性が強いと感じることの無いような自転車かもしれません。
ここに至るまでに様々な相談を重ね、極細部まで練り上げた一台。
しっかりご要望を伺って練り上げたジオメトリーや、美麗なビルド手法の逆を行くような今回の厚いラグも、乗り手のご要望を伺った上で成った仕様。
クラシックなビンテージ車などがお好みのオーナー様、でもレプリカなような一台を作りたいわけでない。
お求めなのは永く快適に付き合える重厚なご自身の専用車。
この自転車にふさわしい仕様を盛り込ませていただきました。
繊細な作りだけが良い仕様ではなかったりします。
その他も様々な箇所に個性があったりしますが、すべて書いていると長くてクドくなってしまうので割愛します。
詳細気にしてくださった方などいらっしゃれば説明しますので、是非お問い合わせください。
今回もばっちり気に入っていただいた。
この瞬間こそ自分の仕事のやり甲斐を感じれる。
出来栄えを喜んでいただけると己の仕事が少なからず認められた気がします。
乗り手のお客様がいらっしゃるからこその喜びです。
乗り手と作り手が心通わせ相談をすれば、自転車にもしっかり血が通います。
その人専用の誂えものを作らせていただく仕事。
プロの端くれとしてただ自転車の形に成っているだけでは許されません。
これからフィニッシュ、その後が楽しみな仕上げになりそうです。
製作のご相談はどなたでもいつでもお待ちしております。
職人という仕事柄と、予約制という工房の営業形態から、お問い合わせもしにくいところもあるかもしれませんが、相談だけでもかまいませんのでご遠慮なくなんでもお問い合わせください。
うちのようなちっぽけな工房で恐縮でございますが、是非色々な自転車を作らせていただけましたら幸いでございます。