自転車フレームの製作屋であるREW10ですが、バングルも作らせていただいております。
最近色々作らせていただいているのでまとめて紹介します。
普段はオーダー製作が基本ですが、 こちらはREBIRTH PROJECT様とのコラボバングルです。
代表の伊勢谷様がご愛用のバングルと同仕様のものです。
ステンレスダマスカス鋼をベースに、真鍮のラインをアクセントでロウ付けしております。
当工房での販売分とは異なり、『再』の刻印が入ります。
このコラボバングルは当店では販売しておりませんので、REBIRTH PROJECT様のほうでお買い求めください。
REW10製の自転車も乗っていただいているご縁もあり、こういったコラボレートをさせていただいております。
一人経営のちっぽけな工房相手に本当に光栄です。
こちらは同仕様ですがコラボものではないバングルです。
お客様との相談の結果、刻印でなく裏側に銘切が刻まれております。
こちらのバングルは鉄がベースのダマスカス鋼を用いたバングルです。
これは杢目の趣が非常に美しく出て、ロウ付けもうまくいきました。
鉄はステンレスモデルのように単一素材にしてしまうと裏側が汗の塩分などでボロボロになります。
サンプルで自ら試してみましたが、数か月で明らかに劣化しているあまりよろしくない錆がかなり発生しました。
それを防ぐために裏側にステンレスの裏張りを入れるのが必須で、鉄とステンレスをそれぞれ作り真鍮ロウ付けでぴったりくっつけます。
世の中に鉄のアクセサリーがあまり存在しないのはこういった理由も一つありますが、作り込んであげれば立派にアクセサリーとして使えます。
一回り大きい方が表面の鉄ダマスカス。
薄い方が裏張り用のステンレスです。
裏張りと言っても薄すぎるものではなく2㎜ほどあるので、長年の使用で剥がれたり削れて無くなってしまうことも無いタフネスな作りです。
この表と裏の材の曲げアールをぴったり合わせつつ、ご希望通りにサイズに曲げるのが毎回かなり手間かかります。
合わせるとこんな感じです。
フレームビルドと同じで、この段階で隙間が大きいと仕上がりの良さと溶接後の作業性が低下します。
フレームビルドはトーチを手にしてロウ付けしている作業ばかり連想されがちの仕事です。
本溶接も大事ですが、自分が特に神経を使うのは本溶接でなく仮付けや本溶接前までの作業です。
下ごしらえや仮付けがうまくいってないと良いフレームが出来ないのと同じで、ビルドもバングル作りも下ごしらえにこそ仕上がりがかかっているような感じに思えます。
自分愛用中の私物兼サンプルと同仕様なので一緒に写真とって比べてみました。
細部見ると仕上がりが全然違い、今回お客様に納品したもののほうが仕上がりが良いです。
サンプル作ってから相当数作らせていただいているので、バングル製作の基本技術も上がっておりますし、はじめての一本目のサンプルとは大違いです。
バングルに限らず私物のほとんどがいつも試作段階のサンプルばかりで、自らサンプルを使って色々試行錯誤しより良いものをお客様に提供しております。
ご依頼をいただき完成する度に私物より綺麗な仕上がり、毎回ついとっかえてしまいたくなってしまうぐらいです。
こういった仕事をしているとありがちな自分のものだけ特別仕様、なんて事は好みませんし、抱えているお客様からの製作が優先で私物にかけられる時間などほぼ無いので作れません。
私物は試作の不出来なもので我慢ですし、まあ十分です。
バングルの受注は随時お受けしております。
商品性質上の理由で原則的に対面販売のみです。
接客対応は営業日でしたらいつでもしておりますので、ご覧になるだけでもぜひどうぞ。