現役メッセンジャーさんからのカスタムご依頼。
SURLY Cross-Checkをベースにメッセンジャーデリバリー業務で使いやすくしました。
純正のフォークから140㎜ローターのディスク仕様に作ったフォークをインストール。
ディスクに適した材料を使っており普通のブレードとは全く異なります。
経験上、普通のフォークブレードで作ったりロードのフォークにディスク台座を後付けしたものなどは経年使用で高確率で不具合出ます。
このフォークは勿論そんな症状もかなり出にくい仕様になっており、ディスクブレーキの負荷に耐えるタフネスなフォークになってます。
まだ少なめなフロント140㎜ローター、ブレードにかかる負荷もいささか抑制できます。
制動力も160㎜に比べると少しマイルド。
制動力アップは控えめでよいけど、雨天時でも変わらぬ制動フィーリングが欲しい方におすすめです。
後ブレーキはカンチ台座を取り付け、オーナーさん持ち込みPAUL mini motoを装着。
焼け跡残ったままの簡易クリア部分塗装でフィニッシュ。
塗膜クオリティや錆などをあまり気にしない方ならお安いフィニッシュです。
しっかり保護したい方は普通に再塗装をおすすめします。
メッセンジャーのデリバリー業務というものは実際に何年かやってみないとわからない過酷さがあります。
自分自身も昔はメッセンジャーとして街を駆っていたので、良く理解しているつもりです。
街中の仕様には独特の領域が存在します。
スポーツ車の定石定義とは異なるものが多いです。
今回の仕様はその片鱗の一部で、市販品をベースにするならメッセンジャー業務でかなり良い仕様です。
フレームも作るともっともっと突き詰められます。
実際に街で乗り込むだけでなく、カルチャーなども知っていないと具現化しにくい分野。
技術云々だけでどうにかなるものではありません。
競技のように決まったルールもないので広く確立されている定石などに沿うのでは事足りず、個々のライフスタイルを見極めて様々な車種の要素を効果的にミックスしたりするのも必要です。
プロスポーツ用のお下がり的な自転車が流通しているのが多く、アマチュアさんのために考え抜かれて作り込まれている自転車はまだまだ少ない気がします。
幅広い分野の自転車を製作可能ですが、街道用は特に得意です。