Three Wheeler

 

 

 

 

 

先日やっとの事で納車できたカスタム三輪自転車。

 

双子のお子様を安全かつ快適に乗せたいというミッション。

 

 

相談段階からあれこれ密に相談を重ね、市販のアシスト付き三輪自転車をカスタムする事に。

 

 

 

この手のカスタムはかなり難物、よく考えて進めないと手痛い目に合います。

緻密に考えて進めても手間は果てしない。

 

やっている最中の苦労などはこの記事などでは全く伝わらないですね...

 

 

 

 

Mr.S's Custom Three Wheeler

 

 

お子様を乗せるには全長が足りませんので、200㎜ほどフレームを伸ばしました。

 

 

お子様の安全性と長年の使用を優先し、強度はとてつもなく高い手法で進めてます。

この手のものは多少の軽量化など何の役にも立たない。

下手に重量削ろうとするとコシも安心感もなくなり、この手のものだと良い事がないです。

スポーツ車の 常識は通用しない分野です。

 

 

双子のお子様を乗せるにつき、平等に横並列が良いのでは?と提案させていただきました。

縦方向ですと一般的な自転車寸法と離れてしまうし、後輪二輪を横に広げる事により安定性も増します。

 

 

機械構造は元の状態とあまり変化ないように進める流れですが、出来上がってしまえばあっけないものですがやっている最中の手間というと、まあとてつもないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Mr.S's Custom Three Wheeler

 

 

これはお子様を乗せるシート部分。

固い座席だと路面からの突き上げが激しいと予想、普通にやるとお子様が酷だと考えました。

 

 

ハンモック的な座席はどうでしょう?と提案し、強度抜群のバリスティッククロスで作らせていただきました。

座る部分が布の張力によるものなので振動はある程度緩和してくれることでしょう。 

 

機械構造を増やしてハイスペックにする事もできますが、変に物々しくなるのとコストを少しでも落とそうとした結果です。

 

なんでも凝れば良いという事でもなく、シンプルな思考で簡潔に進めるのが良い事も多いです。

 

 

この手の座席はREW10としても世の中においてもあまり参考前例がないので、後でいかようにも追加及び拡張がしやすいように穴付きアングルをベースに仕込んで、必要に応じて以後の調整やカスタムが しやすい仕様にしました。

座席部分はボルト留めで全部バラバラになります。

 

実際に使ってみないと見切れない部分も多く、全部を決め打ちで作ってしまうと後々大変です。

今のところは悪くない感触でした。

 

成長してお子様が乗らなくなったら、カーゴバイク的仕様にもしやすい仕様になってます。 

 

色々と考えて進めたので、元の状態とあまり変わりない乗り味に収める事が出来ました。

前例が乏しい割りに少しは気の利いた仕様に持っていく事が出来て、少し自分を褒めてやれます。 

やってる最中は相当頭を悩ませました。 

 

 

とりあえずの納車を終え、あとはお客様のほうで足置きなどその他細部をいじって、刷毛塗りで塗装をされるようで完成に至るでしょう。

塗装屋さんへ預けずに塗装を済ますのも後で修正を加える際に非常に好都合。

 

 

今回のように前例がないものはいきなりパーフェクトに持っていくのがかなり至難です。

このお客様の深海のようなご理解の深さは本当に有難い限りです。

 

 

 

 

この手のカスタムは一筋縄でいきません。

スポーツ車のほうがはるかに手間がかからないです。

ママチャリだから簡単、安く済む、そんな事は全くございませんのでご注意を。

 

ご自身で最低限以上の整備ができたり、比較的お近くにお住まいであったり、かかる大きな手間の理由と付随したコストなどをご理解いただかないとお受けできない条件付きの仕事です。

今回のお客様は必要条件を超え過ぎてくれているような素晴らしいお方、お受けするのを躊躇してしまうような依頼内容でしたが熱意に感化されお受けしました。

 

 

ご理解深く、ガッツある方でしたら、こちらも本気でお応え致します。

 

 

案の定、カスタム作業に集中し過ぎてこれ以外のお見せできるような写真は撮り忘れました。

完成した姿を楽しみにしております。

双子のお子様が楽しく乗ってくれたら最高です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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