10年ほど前の創業間もない頃から数年間ぐらいはよくご依頼いただいていた、一つのフレームでギアード兼シングルにするカスタム、久々にご相談いただき施工させていただきましたので紹介します。
シングル用のフレームをギアードにしたい、ギアード用フレームをシングルにしたい、双方ともにカスタムできる事が多いです。
新しく自転車増やしたくない方、乗り方変わってしまって乗る機会が少ない方、一台で振り幅を広げる事ができます。
一つのフレームで両方組める汎用性を設けるカスタムです。
詳しいカスタム内容はご相談によって色々と出来ますが、今回はシングルのフレームをギアード対応仕様にしつつ、ディスク台座を新設するという内容です。
今回はエンドを差し替えずにトラックエンドのままでギアードにします。
エンド差し替えると工賃がそれなりに上がってしまいますし、ストレートドロップにするとシングルへ戻しにくいという事で、エンドは元のトラックエンドのままで進めました。
トラックエンドにひっかける市販のタブを付ければトラックエンドのままでもディレイラーが取り付けられます。
元々シングルのフレームなので、リアメカ用のアウター受けも新設してます。
シングル仕様の時はこうなります。
タブを取り外せばシングルで組んだ時も何もなくすっきりです。
さらにアウター受けダボまでネジで取り外せるようになってますので、リアメカ搭載しない時もダボが残らずここすっきり抜け目ないです。
ダウンチューブのシフト用アウター受けダボも同じように取り外せるようになってます。
こうする事でシングルで組んだ時の納まりの良さはまるで違います。
ディスク台座はシングルでもギアードでも双方カバーできます。
写真撮り忘れましたが、ディスク用のアウター受けダボもトップチューブとシートステーに増設しております。
シングル搭載時はチェーン調整によってホイール位置が変わるのでディスク台座も可変式にしキャリパーの位置も変えるほうがベストではありますが、可変式ディスク台座の施工は通常より少々高く付くので、台座は今回固定式です。
位置によってはキャリパーとローターの関係が少し甘くなりますが、概ねの位置で問題なく動作するぐらいの位置には設定してます。
元々ディスク対応のフレームでなくとも補強のブリッジを入れれば強度と制動力の面で問題ないです。
リアのディスク台座はこういったカスタムでディスク追加クリアできますが、フロントフォークは大元から変えないとディスクの負荷には耐えれないので、今回は市販のフォークでお客様ご自身でご用意いただく形です。
別件でしばしばご相談いただきますが、ロードやピストのフォークへディスク台座を追加するのは概ね施工不能です。
台座を追加するだけならば全く難しくないですが、元々繊細なフォークへ負荷のかかるディスクを付けるとかなり高確率で反りが出やすいです。
ディスク台座を取り付けるのが目的ではなく、しっかりと強靭に動作するディスクブレーキ取り付けなければ元も子もないです。
当工房は可能であれば様々なカスタムをお受けしてますが、通常のロードやピストのフォークへのディスク台座取付は強度が保てない事が多いのでREW10でも数少ないお断りする内容です。
とりあえずの相談はOKですが施工不能な事が多いです。
MTB等のフォークエンド付近までパイプが太いフォークは取り付け出来る事も多いので、古き良きフォークをディスク仕様に生まれ変わらせたい方はご相談ください。
今回は各部簡易クリア塗装でフィニッシュです。
よくあるスプレー缶で吹いているだけなのでこの手の塗装は非常に安価で承っておりますが、塗膜の美麗さと強靭さではプロの塗装屋さんにははるかに及ばないクオリティです。
しっかりコーテイングしたい方は別途塗装費用かかりますが、いつもお願いしているZ-WORKSさんに塗装出しますのでご相談ください。
今回のようにコストカット理由やいかにもカスタムしたという焼け跡残すお客様も多数ですが、カスタムついでにペイントも変えるのも良いと思います。
各部カスタムは勿論、付随して塗装やパーツ組付けなども承っております。
鉄系フレームのカスタムならかなり強いREW10です、ご相談はご遠慮なくどうぞ。