SSCX

 

 

 

 

 

ご遠方よりいつもいつも足繁くお越しいただいているお客様。

オーダーいただいたフレームがやっと完成し先日納車。

 

時間はかかってしまいましたが、REW10らしさがしっかり込められた一台が出来ました。

 

最近は非公開の自転車が続きましたのでこの一台を紹介します。

 

 

 

 

Mr.K's SSCX

 

 

シクロクロスC1で戦われている方、こういったクラシカルな装いでも内容はレーシング車。

REW10のお客様は概ね街乗り仕様をご所望の方が多いですが、レーシング車のオーダーも光栄です。

 

 

 

 

 

 

 

Mr.K's SSCX

 

 

何度も密に相談を重ねて練り上げた各部の仕様。

担ぎを意識しつつシンプルさも求めて内装仕様に。

ステンレスインナーチューブが入ったもので、錆に強く、内装の中では強靭で、通しやすい仕様になってます。

かなり酷使される方なので、各部考慮して作らせていただきました。

 

 

 

 

 

 

Mr.K's SSCX

 

 

 

アウター受けが欲しいというご要望から作らせていただいたこれ。

仕様はこちらに完全お任せいただきました。

 

普通はホイールとして組まれる#14ステンレススポークを使用、スポークならば張力かけても問題ない事は立証済み。

真鍮でネジ受けを作り、ステンレスのアジャスターも搭載されてます。

スポークとネジ受けは銀ロウをしっかり流し込んで密着させてます。

こういったシンプルなものは形を編み出すまでがなかなか大変なのですが、シンプルでらしさが出たかなと個人的に気に入ってます。

 

 

 

 

 

 

 

Mr.K's SSCX

 

 

 

かなり久々に作らせていただいたオリジナルカットのラグ。

本当に久々で感覚を忘れていましたが、取り掛かってみるとそれはもう思ってた以上に手間がかかった気がします。

 

昔よくやっていた技法でしばらくやってませんでしたが、やりたくないわけでなくお客様からご要望がなかっただけです。

手間はかかった分、すごく新鮮で達成感もあった箇所。

ガッツある方、こういったオーダーもお待ちしています。

 

ラグを飾ったのは三か所で、その他はラグレスです。

ヘッドチューブとステムのラグが揃って見応え抜群、とても格好良いと思います。

 

ステムは1インチのアヘッド専用なので1-1/8は通りません。

アヘッドでもシュッと綺麗なシルエットになります。

自分も1インチアヘッド愛好家、この仕様は大好物です。

 

強度のあるクロム銅のヘッドキャップで隙なく組み上げてます。

このヘッドキャップの経年変化は真鍮を凌駕するとも言えるぐらい雰囲気良く変化してくれます。

じっくり仕上げてください。

 

 

 

 

 

Mr.K's SSCX

 

 

このお客様の愛車に対する情熱は凄まじく、ヘッドまわりの趣向はバッジにも。

REW10の過去の写真までよく見てくださっていて、昔やった事のあるステンレスの銘切ヘッドバッジを気にして下さいました。

あの頃のままやるのでなく、今のREW10の思考も取り入れ素材を変化。

コールテン鋼耐候性鋼のヘッドバッジです。

錆が育っていく楽しみがあり、基本的に自転車では許されない経年変化をしっかり楽しむことが出来ます。

 

実はフォークエンドとリアエンドもひっそりとコールテン鋼だったりします。

コールテン鋼の箇所は勿論未塗装。

 

錆びても朽ちる事のない鉄。

各部の数年後が楽しみです。

 

 

 

 

塗装は足立区の名塗装工Z-WORKSさん。

いつもと同様に良い仕事してくださって、クロモリ部分のツヤなしローフィニッシュが生鉄っぽくてかなり格好良い。

自転車塗装工では珍しくリン酸被膜まで自社でのせてくれます。

この被膜の有無で錆び方にかなりの差がでます。

防錆効果だけでなく、見た目も良い黒味を増し良いムラも出るのでなんとも良好なペイントです。

いつもうちのフレームに彩りを吹き込んでくれて、職人のぬくもりを感じさせてくれるZさんの塗った塗装は本当に感銘を受けます。

REW10のフレームは手作業を色濃く感じさせる古き良き手法が多く、そんな鉄フレームにはウレタンやパウダーより溶材塗装がしっくり来る気がします。

 

 

 

 

 

 

Mr.K's SSCX

 

 

 

その他も特徴が相当にあるのですが、すべて語っていると本当にとてつもなく長文になってしまうので惜しくも割愛させていただきます。

 

 

 

 

 

お客様の自転車フレーム製作、やればやるほど大変だと思います。

その分一番やり甲斐があるのはたしかですが、重圧と責任も圧し掛かります。

 

でも今まで作ってくださったお客様方の製作実績がある事で、重圧と責任を良い緊張へとプラスに変換する事が出来る。

おかげでこんな自分でも作らせていただける気がします。

 

 

そんなことを感じておりますと一人ぼっちの経営でも皆さんの支えを感じれます。

人が居ないと自分の求めるモノ作りの本質は薄れます。

 

お客様がいらっしゃるから続けられるREW10の仕事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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