自転車系の業務以外もREW10では様々な製作を承っております。
バングルはその中でもご依頼が多い商品。
フレームビルドの技術を用い変わった製法と素材で作られるバングルです。
これは真鍮とステンレスをロウ付けで接合したもの。
外側三面は真鍮、内側三面はステンレスです。
なぜわざわざこのような仕様にするかというと、真鍮単体ですと特有の緑青という錆が手首に付着し肌が青黒くなります。
水や石鹸で洗えば落ちますが、強く締め付けられたかのようなアザみたいにも見えっちゃったりします。
この現象を防ぐため、肌に触れる三面のみにステンレスを仕込んでます。
これは鉄バングルなどを作る時にも使える手法です。
こういった工夫を施す事で真鍮の旨味がありつつも錆の付着が防げる良い仕様のバングルにすることが出来ます。
ただこの仕様を取り入れるには非常に手間がかかります。
少々つけにくいステンレスに真鍮ろう付けを施し、凸凹の溶接面を綺麗に仕上げます。
この面を作るのはなかなか手間がかかります。
当工房のバングルはろう付けの有無で価格が大きく変わります。
それとろう付けをする面積が多いほどに価格が上がります。
六角断面のバングルを半分真鍮盛って綺麗に仕上げるのは、単体素材のバングルとはまるで手間が異なるのでコストにも反映されます。
このバングルはサイズ取りも少し変わったもので、先端にも少し厚み絞り入れてます。
続いて、初めて承った断面形状のダマスカスバングル。
ダマスカス鋼は表面の削り方で杢目がある程度コントロールできます。
これは先端に峰を作っており、いつもの曲面とは杢目が大きく変わります。
材料によっても異なりますがこのステンレスダマスカスですと、平面にすると斑点状の杢目が強くなり、斜めに削ると縞状の杢目が強くなります。
このバングルは峰を作ったせいで縞状杢目がほとんどの構成となります。
曲面ですと平面に近い部分は斑点状で、端は斜めに削られるので縞状になります。
令和元年の銘を裏側に。
令和元年の銘を刻めるのもあと40日ほど。
自転車製作はすでに今年製作分は手一杯ゆえ来年の銘しか承れませんが、バングルは今月中ぐらいの受注でしたらあと数本程度はお受けできます。
製造年の銘は通常干支で刻んでおりますが、元年の銘はなかなか格好良いので、元号変わってからの今年のみ干支では刻んでおりません。
来年からは干支に戻し、『令和庚子年』という銘になります。
干支というのは詳しく言うと皆さまがよく言う十二支の事ではなく、漢字で書いた通りで十干と十二支を組み合わせて干支と言います。
還暦という言葉を聞いた事があると思いますが、十干と十二支を組み合わせると同じ干支は60年に一度、生まれた干支に還るので還暦というわけです。
干支の元号を加え、令和庚子年と刻むと何年に作られたかわかるわけですね。
昭和は64年まであったので重複する干支は出てきてますが、滅多にある事ではないと思います。
単純に漢数字で刻むよりも灌漑深くこのようにしています。
少し調べるとわかりますので、すでにREW10の銘切入り製品をお持ちの方は調べてみてください。
こういった趣も加える事でちょっとした所有欲でも増していただければと思っております。
特に絶対こうしないといけないという事ではありませんので、令和二年など漢数字での刻みが良いというお客様はご要望に沿いますので、色々とご遠慮なくご相談いただければ幸いです。
受注のご相談は店舗にて承っております。
営業日でしたらいつでもお待ちしておりますので、ご相談だけやとりあえず見るだけでもぜひどうぞ。