営業案内です。
連休中は取材やご遠方のお客様対応等の理由で少し営業日と営業時間に変更あります。
1月11日(土) 営業 13:00~20:00
1月12日(日) 休業
1月13日(月) 営業 11:00~20:00
勝手ながら申し訳ありませんが、お間違いないようにお気を付けください。
さて、持病の腰痛も寒さで痛み、年末年始の慌ただしさから少し疲れ気味ですが本年も頑張っております。
ここ2~3年間ぐらいは店舗開店に伴ってハイペース気味で少々無理しつつ仕事に励んで参りました。
今年は比べて少しスローペースで仕事したいなどと思っておりますが、そんな上手くは行かなそうです。
少しでも助けになるように我が息子の二代目隆天(仮)が昨年から実は少し手伝ってくれています。
彼は二代目になりたいと自分から申していて何かやりたいとの事、折角の心意気なので応えてやりたく何か任せられる事はないかなと考えました。
とは言え、仮の二代目はまだ小学三年生。
青二才もいいところの右も左もわからない若輩者、お客様からご依頼の商品は当然ながら僅かでも触らせるわけにはまいりません。
お客様の商品製作に少しでも関われるのはある程度以上の技術をつけてからです。
お客様のお手元にいく商品のクオリティは、今の自分が作っているものと変わらないかそれ以上にならないとなりません。
彼でもキッチリ出来てお客様の商品に触る事がない仕事。
一つだけありました。
掃除です。
これも立派な仕事。
忙しい時期ほどに時間と労力が掃除に向けられなくなり、毎日は掃除できずに散らかり気味になっていきます。
そんな最中、掃除をしてくれる人員が居るのは本当に助かります。
何事も強制はしたくない性分なのですが、少しだけ守るべき要点を伝えました。
『お客様の製作物には決して触れぬ事』
『こっちからは何も言わないのでやる気ある時だけ工房に来なさい、来なくても咎めない』
『たとえ掃除であっても立派な仕事、やるならば決して手を抜かない事、適当にやるぐらいならその日は来ない事』
これだけ守るよう彼に伝えました。
危険な機械などもたくさんありますが、自分がしばしば細かい怪我などをしているのを見ているので、恐ろしさと電源に触れてはならない事はよくわかってます。
使命感と責任感だけはある野郎なので、毎日欠かさず自宅から工房へ掃除にやってきます。
こちらから何も言わずとも欠かさず来るのは素晴らしい、そこは褒めてあげられます。
掃除とはどうやってやるか、何のために必要か説明しながら、少しお手本を見せてあげました。
きっと話半分で聞いていたのでしょう、最初は掃除の本質がわかっておりませんでした。
やっているのを遠巻きに見ていれば掃除などできてなく、掃除しているフリの箒を振っているだけ、サボっているのと同じです。
まだ小学生なので無理もないですが、最初に告げた条件の適当にやるぐらいなら来るなという事に触れてしまい早速大目玉をくれてやりました。
手を抜いても良いという事が当たり前になってしまうと将来妥協をしかねません。
きっちりやっていたつもりだと言い訳がましい事を言ったので、彼がやっていたと言い張る掃除が如何なるものか見せてあげるからそこで見てなさいと、自分が箒で掃除してやります。
すると彼が掃除したつもりの工房からはいとも簡単に数多の粉塵が出てきます。
掃除できてないという事を何も言わずにも結果が教えてくれます。
やっていたつもりだった彼の面子は丸つぶれ、出来てない事を痛感してくれたのか恥ずかしいような様子。
適当だったというのを痛感し、フリとしっかりやる事の違いにも気付いてくれたようです。
来るだけでは掃除でない、やれているかどうかが大事、という事を再認識してもらいました。
やっている日数や時間が少なくてもキッチリ出来ていれば問題はなく、毎日来てフリだけでダラダラしているのは一番時間の無駄です。
彼の責任感に火が付いたのか、その翌日からある程度出来るようになりました。
でも日によって甘かったり、自分が接客したりで見れてない時は手抜き気味になりがちです。
やっている姿など見なくても痕跡だけでも見ればどのようにやっていたかわかるので、見てなくてもすべてバレているのが不思議な様です。
掃除も製作も妥協すればすべてバレる、という事は少し伝わりました。
単純作業をやり続ける根気はまだまだないようですが、責任感と使命感だけは強めなのは嬉しいです。
REW10の仕事は地味で単純作業の繰り返しでもあります。
地味な単純な仕事が出来るようになった先に、基本的な技術と定石が備わります。
基本の技術をもっともっと積み重ねていくと、独自の製作が出来るようになってきたり、経験豊富な柔軟性や個性もでてきて、お客様への対応や実製作が出来るようになります。
掃除も作業もごくごく単純ながらも通ずるところも多いです。
『掃除ぐらいできないと二代目とは言えないぞ!』
としばしば言いつけてながらも、少し期待も持ちつつ親馬鹿な視点でも見てしまっています。
工房と店舗の掃除の他にも、道具の片付けと置き場所憶えや製作で使う洗浄槽の掃除なども手伝わせてます。
今のところ声かければ積極的に手伝ってくれて、自分の仕事と道具に見て触れながらたくさんのものを学んでくれたらと思います。
そのうち自分など超えてくれたら最高です。
工場の男らしく在りたいのか、作ってあげたワークシャツとキャスケットを纏い、ワークブーツで武装し勇んで今日も仕事に励む二代目です。
掃除して手が自分の手のように黒くなると勲章のように威張っております。
今のところの彼は掃除は楽しいものではないとは申しておりますが、たった一つだけ出来る仕事だから欠かさずやるんだ、と一丁前なカッコ良い事を言ってます。
こちらから強調したわけでもなく仕事と認識しているのは嬉しい。
たまに彼が来る前に粉塵が邪魔で自分が掃除していると、おれの仕事だからやらないで欲しいと息子に言われます。
根性無しな部分もありますが、責任感と使命感だけはなかなかなものです。
幼い頃からやりたいと思える仕事が漠然ながらもあって、師のような存在がずっといるなんて自分からすれば本当に羨ましい。
成長し思春期経て大人になっていく間、彼にずっとやりたいと思わせ続ける事が自分に課せられた使命。
やっぱりやりたくないとか言われたら、うちの仕事の魅力を伝えられなかった自分が悪いという事です。
あくまで彼の意志でやってほしく強制もしたくないし口で申しても伝わらないので、おそらく背中で見せるべきなのでしょう。
身近に純粋な監視の目があると思うと曲がった事は出来ません。
そんな目があると色々大変ですが、彼が素晴らしい二代目になったら会長的な位置にでもなってのんびりさせて欲しいものですね。
しばしば店舗や工場をウロチョロしてるので、見つけたらどうぞいじってあげてください。
慣れるとしつこいしウザめですが笑