2023年1月アーカイブ

深遠な鉄と錆。











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6~7年ほど愛用の私物カラビナ。


カラビナ開発時にプロトタイプとして作った3本目、概ね今の製品版の原型になった最初の産物を使い続けてます。



この頃すでに対候性鋼愛車のおかげで鉄の錆に魅了されていたので、このサンプルの開閉ゲートはステンレスでなく無垢の鉄で作りました。

仕事で汚れた手でも触るし、その汚れを洗い落とした濡れた手でも平然と触ってます。

ゲート部分はすっかり錆びてはいるもののしっかりと馴染んでいて、ボロボロに腐食しそうな気配もない状態。


この状態になってからはすでに数年以上は雰囲気が変わってなく、保護層として成立しています。















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対して錆びない状態を保ってる鉄も。


これもサンプルとして生み出された私物の鉄ダマスカスバングル。


カラビナの数か月後にできていて同じくずっと使ってますが、これがまた全く錆びない。

錆を愛する自分はわざとびっしり錆を付けたりもしましたが、使い込むうちに綺麗さっぱりなくなってしまいました。



裏側にはステンレスを仕込んでいるので、裏側の腐食や錆は全くの皆無。





こんな状態の鉄と日々向き合い自ら実際に使っていると、錆は時に悪いものでなくなる事に気付かされます。



錆は腐食から生成されるものではありますが、腐食がさほど進行していない状態なら影響も極めて少なく保護層として扱う事もできますし、すべてが悪さするわけではないです。

雨ざらしや放置は論外、そうなるとたちまち鉄はボロボロに劣化していきます。


愛情注いであげれば錆とはオトモダチ。







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これは自分がフロントフォークに薬剤と諸々で丁寧に生成した錆です。

ボロボロに腐食しておらず緻密でサラサラの綺麗な錆。


こうなると錆は本当に美しい。

優しく磨けば照りが出たりもして、レザーのようにも楽しませてくれます。

油分を入れてやると色濃くなるもの面白い。




自転車においてもきちんと管理すれば良い錆と仲良く付き合えます。

今自分が乗ってる愛車では薬剤生成でなく自然生成の錆を楽しんでますが、途中経過である斑状の錆は敬遠される方が多いと思われます。



すべての鉄自転車に勧めるような仕上げではなく、フレームの作りも多少考慮したほうが良いです。

それを見越して作れるオーダーフレームだと最高相性になります。



一癖あるし錆に対してのイメージも良くないので、こういった仕上げを変に広げようとは思いませんが、鉄と錆を愛しこうやって付き合っている人間もここに居ます。



先入観でほとんどの人に忌み嫌われてしまう錆ですが、仲良くすると錆は相当美しく良いものに成り得ます。




最も身近で多い金属である鉄、でも価値を見出し身に着けようとする人は少ないので個性になったりも。



生きているかのような息吹を感じさせてくれる金属は鉄ぐらい、自分にとっては最高の金属です。



写真のような錆仕上げのオーダーフレームも受注承っております。


錆にご理解持てそうな方はぜひご相談ください。







豪快。












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以前より海外から度々お越しいただいているお客様からのご依頼の真鍮xステンレス六角バングル。

真鍮の趣が楽しめる表三面と、ステンレスの扱いやすさを両立した仕様。




通常は8㎜対辺でお作りする事がほとんどです。


日常使用においてまず曲がる事がない強度、重厚な雰囲気を出すために8㎜に設定しています。

重厚過ぎると曲げ直し調整が難しくなるゆえの売りにくさがあるゆえ、仕様だけでなくサイズオーダー出来る当工房の個性も込め、8㎜対辺におさまる事が多いです。




このお客様はすでに8㎜対辺のバングルをお持ちなので、今回のご要望は大きく振り切って13㎜対辺。


写真では伝わりきらないですが、当工房のバングルの中でもぶっちぎりでデカくて重い一品。



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太くで分厚いと曲げが困難になるので少し割高にはなります。


このお客様のようにガッツある方、こういったご依頼もお待ちしています。





謹賀新年。




あけましておめでとうございます。


昨年末のご挨拶が出来ませんでしたが、本年もよろしくお願いします。



いつもマイペースに出来ている気もしますし、はたまた常に追われているような気もする日々です。


立派に中年と呼べる歳になってきて、気力が若い頃より落ちた気がしますが、変わらずいる事が使命な気がするので変わらず頑張ります。


良い変化ならしたいところですが、受注製作分にしばらくは時間とられそうな気がします。










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我が子は相変わらずぼんやり二代目隆天を志望しています。



技術を要する工程でなく段取りを追う形で進められる工程をたまに手伝ってくれています。


ごく稀に息子が途中工程で関わった製作物も一部に混じりますが、仕上げと最終検品は自分が行っております。


当然技術的には劣りお出しできない品質のものは増えるのですが、お出ししている商品は自分が全行程行うのと変わらないもののみを確かめてますのでご安心ください。


やらせてあげないと技術も自信もつかないので、ご容赦ください。

二代目として紹介する時にはしっかり一人前に育てておきます。



今のところは五体満足でまだまだ健康ですが、年月経っていくほどに自分にも何かあると思います。

自分の身に何かあっても、REW10としては変わらぬサービスが出来れば幸いに思っています。



自分が感じているようにこの仕事のやり甲斐と素晴らしさを感じてくれたら嬉しいものです。

でも彼の人生と考えを先に尊重したいので、自分の代で終わりになってしまったら皆様には申し訳ありません。



もし二代目になるような人間が出来れば、変わらぬご愛顧を宜しくお願いします。

いずれにしてもかなり先の事になりそうです。


我が子が立派になってきて、つい期待して気が早くなってしまうようです。

過度の期待じゃなければ別に大丈夫と言ってくれてるので、自分が息子に甘えているかのようにも思えます。


身体は逞しくなってきてますが、まだ精神は無邪気な良い子供なので今後はわかりませんが、押し付けは決してせずにそっと見守ってあげたく思います。




新年の営業は6日からになります。


自転車フレーム製作や、バングルなどアクセサリー製作、その他小物のご依頼は今年も変わらず受注承っております。


ご相談はいつでもお待ちしています。



今年も変わらずご利用いただける事に感謝して仕事したいと思います。










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